科学と技術についての記録

科学(Science)と技術(Technology)についてのニュースや事物を紹介

2019年12月10日火曜日

海洋生物学 生物学

シャチでも祖母の支援によって孫の生存確率が向上――閉経の存在が種の保存を促進

Credit: Center for Whale Research 閉経は、月経が停止し、子供が産めなくなる状態を言う。人間では、およそ50歳位で訪れる状態だが、シャチなどの一部のクジラでも閉経がある。しかし、なぜ閉経が存在するのか、また閉経は進化上何らかのメリット...

2019年10月10日木曜日

電子工学 量子コンピュータ 量子センシング

ダイヤモンド量子センサーを統合したミリスケールの量子センサーモジュールを開発 MIT

MITは2019年9月25日、ダイヤモンド量子センサーを統合したミリスケールの量子センサーモジュールを開発したと発表した。このモジュールは、室温で動作し、単体で磁場の方向と大きさを検知できるという。 量子センシング  ダイヤモンドは、窒素を取り込むと隣接位置の1...

2019年10月1日火曜日

VR技術 ブレインマシンインターフェース ロボティクス 医療技術 物質科学

センサーとアクチュエータを兼ね備えた柔軟な人工皮膚を開発――VRのリアリティ向上に期待

Credit: EPFL スイス連邦工科大学ローザンヌ校は2019年9月27日、触覚フィードバックを伝える柔軟な人工皮膚を開発したと発表した。この人工皮膚は、着用者の動きを即座に検知して、皮膚感覚をフィードバックする能力を持つという。 触覚とハプティクス 触...

2019年9月28日土曜日

医学 神経生理学 脳科学 薬学

免疫抑制薬を必要としない脳細胞の移植手法を開発――免疫システムを訓練することで移植細胞への攻撃を抑制

ジョンズ・ホプキンス・メディスンは2019年9月16日、免疫抑制薬の服用を必要としない脳細胞の移植手法を開発したと発表した。この手法により、生来の遺伝子疾患に対する治療法開発が進展する可能性があるという。 遺伝子疾患治療の障害となる免疫システム 先天性大脳白質形...

2019年9月19日木曜日

環境学 気候学 土壌学

土壌の性質を変えてしまう気候変動――25年の降雨増加で土壌の水の吸収能が著しく低下

ラトガース大学は2019年9月10日、降雨量の増加は土壌が水を吸収する能力を低下させる可能性があると発表した。これにより、地下水への供給、食料生産、水害に対する安全、生態系などに深刻な影響を与える可能性があるという。 より進行していく気候変動 近年、世界各地で、...

2019年9月17日火曜日

医学 機械学習 神経生理学 人工知能 脳科学

脳の信号を読み取り患者が感じる痛みを検出 MITなど

Credit: Massachusetts Institute of Technology 痛みをコントロールすることは、医療従事者にとって長年の課題だ。それは、病院を訪れる人のほとんどが、何らかの苦痛を理由にしていることからも理解できる。 一方、「なぜ痛みが起...

2019年9月16日月曜日

天体物理学 天文学

ブラックホールの一部がダークエネルギーから構成されていることを導出――ブラックホールの存在が宇宙の膨張に影響

宇宙は、ビックバンによって誕生し、現在まで膨張し続けているといわれている。 それは、1929年にハッブルが、天の川銀河外の全ての銀河が遠ざかっていることを観測したことで明らかになり、現在では膨張率も精密に測定されている。 一方、理論的には、1922年にフリードマ...

2019年9月13日金曜日

地球科学 天文学

タイタンの湖は地殻下の窒素の爆発で形成 NASA

Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona/University of Idaho 土星の衛星、つまり地球の月のような存在であるタイタンの表面には、湖や海が広がっていることを知っているだろうか。 地球上では、水は...

2019年9月8日日曜日

材料科学 物質科学

高い断熱性能を示す10原子厚さの薄膜を開発 スタンフォード大学

スマートフォンやノートパソコンなどの小型化が進んでいる電子機器では、CPUや電源回路等から発する熱をいかに制御するかが問題となっている。特に、バッテリーであるリチウムイオン電池は熱に弱く、破裂・発火する事態もたびたび報告されている。 そのため、技術者は、ガラスやプラ...

2019年9月6日金曜日

神経生理学 脳科学

記憶はどのようなメカニズムによって強化されるのか カリフォルニア工科大学

最新の研究では、生物の記憶は脳に蓄積されるのではなく、符号化されていると考えられている。そして、記憶するとは脳細胞のつながりが活性化することで、思い出すとは同じ脳細胞のつながりが再び活性化することでしかないという。つまり、去年行った旅行の風景や自分の大切な人のことなどは...

2017年6月23日金曜日

ディープラーニング 計算論的神経科学 人工知能 脳科学

視覚認識のための3種類の処理ユニットを新たに発見 ソーク研究所

Credit: Wikipedia 人が見えるものを認識するとき、網膜から入力された情報は、電気信号に変換されて、脳の後頭部側にある一次視覚野(V1)に送られる。 V1には、視覚の空間情報のマップがある。つまり、視野をグリッドで区切った場合に、対応するブロックを処...

2017年6月13日火曜日

ディープラーニング 医学 人工知能

人工知能による寿命の予測――5年以内の死亡を69%の正確さで予測

医療へ人工知能(AI)を利用する試みが急速に広がっている。 東京大学医科学研究所による遺伝子データからの、癌の発症に関連する遺伝子変異の選出。Enlitic社による、医療画像からの病変の発見。そして恣意的になりがちなうつ病のAIによる診断基準の確立まで、AIの医療現場へ...

2017年5月16日火曜日

環境学 環境技術 水技術

金属有機構造体による空気からの水抽出技術ーー全湿度レベルに対応可能

国連による2014年の試算によると、世界中で、推定7億6800万人が安全な水を利用できず、35億人が水に関する何らかのストレス下で生活しているという。しかし世界の水需要は、産業の発展によって2050年までに約55%増となり、世界の人口の40%が水資源に制限のある地域に住むこ...

2017年5月10日水曜日

量子コンピュータ

量子回路冷却器の開発に成功ーー量子コンピューティングの精度向上に期待

D-Wave SystemsによるD-Waveの発表によって、実用的な量子コンピュータ開発の世界的な競争が始まっている。 D-Waveは、組み合わせ最適化問題の計算に特化。すでに、グーグルによるまばたき検出ソフトの開発、ロッキード・マーティンやNASAによる航空機の制御...

2017年5月8日月曜日

ディープラーニング 人工知能

糖尿病性網膜症を人工知能によって正確率94%で検出 スタンフォード大学

スタンフォード大学(Stanford University)の研究者は2017年3月27日、ディープラーニングを使用して糖尿病性網膜症を検出するアルゴリズムを作成したと発表した。糖尿病による失明を世界中で減らせる可能性がある。 糖尿病には世界中で4億1500万人以上の人...

2017年4月24日月曜日

ロボティクス 進化ロボット工学 生体模倣

エピジェネティックな機構をもつ進化するロボット

人間は、生まれた後も成長し、自律的に学習を繰り返して大人になる。やがて、パートナーを選択してつがいとなり、交配して繁殖する。その営みをより大きなタイムスケールで見れば、突然変異と自然淘汰による遺伝子の変動がある。 生体を模倣するロボット 人間や生物に変化をもたらすこれ...

2017年4月17日月曜日

人工頭脳 生体模倣 電子工学

人工頭脳を目指したシナプス素子の開発――メモリスタによりニューロンとシナプスの動作を一部再現

人工知能の発展における、最終的な目標の一つに人間の脳を再現するということがある。 脳は、大脳、小脳、脳幹から構成され、大脳はウェルニッケ野や視覚野など、特定の機能をになう部位に分けることができる。そんな複雑な脳ではあるが、微細な構成要素は、ほぼニューロン(神経細胞)とグ...

2017年4月15日土曜日

ブレインマシンインターフェース ロボティクス 人工知能

MITとボストン大学が脳波制御ロボットを開発

私たちが、ロボットに何かを行わせる場合、明確なタスクを前提とし、曖昧さのない命令をプログラムしなければならない。しかしもし、人間に対するのと同じように、言葉で教えたり映像を示すことで真似させたりすることができればロボットの制御はずっと楽になるだろう。 脳波制御ロボット 一方...

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